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准看護師(EN)から目指すニュージーランド永住権

主要英語圏で看護師として永住権を目指す場合、希望する国で正看護師登録をする必要があります。

しかし、唯一ニュージーランドだけは、准看護師(Enrolled Nurse)から永住権を目指すことが可能です。

つまり、正看護師を目指す方法と比べると、ニュージーランド准看護師から永住権を取得するルートは比較的目指しやすいものだと言えます。

そこで今回の記事では、そのニュージーランドで准看護師登録をして永住権を取得するプロセスをまとめました。

ニュージーランドで准看護師になる方法

ニュージーランドで准看護士として働くためには、以下の3つのステップが必要です:

  1. 英語資格の取得
  2. 一年半の通学
  3. 永住権の申請

まずは、指定の英語資格を取得し、准看護士の資格が取れる学校に一年半通います。

学校を卒業すると、ニュージーランド看護協会Nursing Council of New Zealand(以下「NCNZ」)に登録が可能になり、そのまま永住権の申請に繋がります。

正看護師の場合は、4年制大学を卒業している必要がありますが、准看護師は日本で短大・専門卒の場合でも目指すことができます

1. 英語資格の取得

まず最初に、NCNZで要件として求められる英語資格を取得します。

英語資格は、以下のいずれかが必要になります:

  1. IELTS(L6.5・R6.5・W6.5・S6.5)
  2. OET(L300・R300・W300・S300)

IELTSは、海外の大学進学などに必要とされる、国際基準の英語能力試験です。受験方法には、紙ベースの試験とコンピューターを使用した試験の2種類があります。一般的な話題や時事問題を扱っているテストです。

OETは、医療分野に特化した英語試験で、日本では東京(コンピュータ試験のみ)と大阪の2会場でのみ受験可能です。IELTSと比較すると、出題内容が医療に限定されているため、専門知識を活かしながら対策を進めることができます。

どちらの試験も、すべてのセクションを一度の試験で合格する必要はなく、12ヶ月以内の試験結果でスコアを組み合わせることが可能です。

この英語の資格を取得することが、看護師の人にとって高いハードルなります。レベルとしては、英検一級程度の力が必要になるためです。早め早めに対策を始めましょう。

どちらがオススメ?

IELTSとOETどちらのテストがオススメでしょうか?

正直なところ、どちらも難易度は大きく変わりません。だからこそ、どちらも資格として認められています。

とはいえ、試験内容は大きく異なります。2つのテストを比較してみましょう。

テストIELTSOET
受験料25,380円587AUD(約5万7千円)
試験日程基本的に毎日実施月12回程度
受験会場北海道・関東地域・中部・関西・中国・九州・沖縄東京(コンピュータのみ)・大阪
メリット– 教材が豊富で対策がしやすい- 受験しやすい– 医療語彙を学習できる- 出題トピックが医療領域のみ
デメリット– トピックが幅広い– 受験しにくい- 教材が手に入りにくい
ウェブサイトhttps://www.eiken.or.jp/ielts/https://oet.com/

試験会場の数や受験料の面から見ると、IELTSの方が圧倒的に受験しやすいのが特徴です。一方で、OETは受験のハードルが高いものの、試験内容が医療分野に特化しているため、将来的なキャリアにおいて大きなメリットがあります。

特に、今後のキャリアを考えると、OETの方がより実用的な可能性が高いですが、対策を進める上で利用できる教材が限られている点には注意が必要です。

もし英語学習をゼロから始める場合は、いきなりOETの教材に取り組むのではなく、IELTSや英検など、教材が豊富に揃っている試験を活用して基礎的な英語力をしっかりと伸ばしていくのがオススメです。

2. 一年半の通学

英語の資格がクリアできたら、学校に通います。以下、准看護師の資格が取れるメジャーな学校になります。

  1. Otago Polytechnic
  2. Ara Institute of Canterbury
  3. Waikato Institute of Technology

日本で看護師として働かれていた方は、一度学んだ知識を英語で学び直すイメージに近いです。

2025年度入学の学校の費用は、$26,000(およそ226万円)です。学費は政府により決定されるため、学校によらず同一価格になります。

「1」の英語要件を満たせられない場合、英語コースから入学することも可能です。その場合は、IELTS 6.0から入学が可能ですが、追加で$10,000程度がかかかります。

准看護師になるために、せっかく一年半通学したにも関わらず、正看護士を目指す場合は三年間学校に通い直す必要があります。正看護師になるための通学期間が短くなることはないため注意をしてください。

無事に学校を卒業した人は、NCNZに申請をすることで正式に准看護士登録が完了します。その後、永住権の申請が可能になります。

3. 永住権の申請

ニュージーランドでは、Greenlistと呼ばれるリストから永住権が取得できる職業を確認できます。

実際に、准看護師がGreenlistに含まれているか確認をしてみましょう:

ちゃんとありましたね。

一番上に、”straight to residence”と記載があります。これがニュージーランドでは永住権と同等の意味を持ちます。

内容を読んでみると、2つの要件が課されていることが確認できます。

  1. NCNZに登録が完了していること
  2. NZ政府に認定された雇用主から中央値以上の給与を支払われること

NCNZに登録は、学校を修了時点で登録が可能でした。もう一つ、一定以上の給与を払ってくれる就職先の確保が必要になります。

一見難しそうですが、ほとんどの方は学校でのワークプレイスメントでお世話になる病院にそのまま就職しますので問題はないかと思います。

まとめ

以上、准看護師から目指すニュージーランド永住権についてでした。

結論としては、英語力を上げて、学校に通うという認識で大丈夫です。

決して簡単ではありませんが、正看護師を目指すルートと比べるとかなり目指しやすいかと思います。

IELTSにしろOETにしろ、ゼロから英語学習を始める場合は1〜2年程度は学習が必要になります。単語力はどのレベルでも求められるので、少しでも海外で働くことを考えている場合は単語からでもコツコツ学習を始めておきましょう。

ニュージーランド以外の選択肢も考慮したい…。そんな方は、以下の記事を読んでみてください。いずれもNursing Overseaが運営しているSOLO IELTS TOEFLの記事です。

この中でも、シンガポールは求められる英語の基準が低く、最初のステップとしては特にオススメです。

最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。何かご質問などあればお気軽にご連絡ください。

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