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海外の看護師登録に必要な「英訳シラバス」の効果的な作成方法

海外の看護師登録に必要な「英訳シラバス」の効果的な作成方法

海外で看護師として登録するためには、看護師としての教育を受けていることを証明する「シラバス(カリキュラム)」の英訳が必要になります。

かなり面倒くさい作業で、これだけで心が折れる方も沢山いると思うので、その効果的な作成方法を紹介していきます。

「英訳シラバス」の効果的な作成方法

英訳シラバスを作る一般的な方法は、以下の4通りになります:

  1. 看護協会に直接翻訳依頼をする
  2. 翻訳会社に依頼をする
  3. 自分で英訳を作成しネイティブに添削してもらう
  4. フリーの翻訳家に依頼する

1と2は元々のドキュメントをそのまま添付するだけ簡単な反面、1ページに付き費用が発生するため依頼件数によっては数百万円を超える金額になる可能性があります。

3はGoogle翻訳などを利用して自分で翻訳したものを、ネイティブや翻訳会社にチェックしてもらい証明書を発行してもらうパターンです。最も一般的なケースですが、正しく英訳ができていないと書類不備として受け付けてもらえない場合がある点に注意が必要です。

4は外注サービスなどを利用して、個人の翻訳家に依頼する方法です。企業と比べると費用が安く、交渉次第では数万円で対応してくれるケースもあります。

1. 看護協会に直接翻訳依頼をする

看護協会に翻訳を依頼する場合、1ページにつき約85ドル請求されます。英訳が必要な書類は、場合によっては100枚を超えることがあるので、もし100ページを依頼すると約8,500ドル(120万円)かかることになります。

2. 翻訳会社に依頼をする

翻訳会社も同様で、1ページ又は文字数に対して請求金額が決まっています。相場は6円〜15円程度。単なる英訳だけでなくバイリンガルのクロスチェックも同時に行うと、より値段が高くなります。他にも証明書発行料やレイアウト料などが必要になるので、場合によっては100〜200万円程度の費用がかかることがあります。

見積もりは無料なので、気になる場合は一度見積もりの相談をしてみてみましょう。

3. 自分で英訳を作成しネイティブに添削してもらう

無料の翻訳サービスを利用して、自力でシラバスを翻訳するので当然費用はかかりません。ネイティブへの依頼は関係性などにもより、安ければ数万円程度で内容をチェックしてくれます。(学校などの先生だと無料で診てくれる場合も)

翻訳サービスと文章構成のチェックは以下の3つのWebサービスを使うことが一般的です:

  1. DeepL翻訳(自動翻訳)
  2. Grammarly(単語・文法チェック)

シラバスの量にもよりますが、人によっては英訳に半年程度かかったというケースもあるようです。自力でやる場合は、時間に余裕を持って取り組むことが大切になります。

4. フリーの翻訳家に依頼する

最後は、外注サービスを利用して、副業として請け負ってくれる人を探すパターンです。

近年の副業ブームの影響もあり、外注サービスの相場は下がってきています。そのため、依頼者との交渉次第では安く翻訳をお願いすることができます。(特にその人が実績を作りたいと考えている場合は)

デメリットとして、単に自動翻訳で変換したものを納品されたという事例があります。そのため、可能であればSNSで評価や人柄を確認してから依頼した方が良いでしょう。

効果的な作成方法

上記を踏まえた上で、効果的にシラバスを英訳する方法をまとめると以下の4点になります:

  1. 必要最低限のページを厳選する
  2. 簡単な部分は自分と翻訳サービスで対応
  3. CHAT GPTを活用して翻訳文章の内容をチェック(ここ重要!)
  4. 「もうお手上げ!」のところを外注で対応

まず最も重要なのが、本当に必要な情報を厳選すること。シラバスと聞くと「履修要綱すべてのページを書き出さなきゃ!」と思ってしまいがちですが、要綱の全ページが必要になるケースはほとんどありません。

基本的に重要になるのが、

  1. 履修内容がわかるページ(履修した授業のシラバスなど)
  2. 履修時間・単位がわかるページ(カリキュラムなど)

の2点です。

これらは看護協会が求める水準の知識・経験を有しているかを判断する箇所なので、これまで受講した講座のシラバスを中心に英訳していきます。シラバスが不足していると「要件を満たしていない」と書類が受理されない場合があるので、面倒くさがらずにシラバスを用意しましょう。

また、シラバスだけではなく「何時間履修しているか」がわかる資料も大切です。カリキュラムに履修単位と1単位あたりの講座期間が書かれているので、カリキュラムも同時に英訳すると良いでしょう。その際には実習と講義がそれぞれ何時間ずつなのかも必ず明記しましょう。

英訳は、先ほど紹介した翻訳ツールとスペルチェッカーを活用しましょう。近年、翻訳ツールの精度は非常に高くなっていますが「医療系の語彙」に関しては対応し切れていません。そのため、専門的な用語が含まれる部分は、翻訳をした後に自分でもダブルチェックをすることをオススメします。

ダブルチェックは、CHAT GPTを活用するのもオススメです。英文が正しいかどうか、より適切な表現はあるか、などの指示を出せば自然な英語表現に書き直してくれます。(まじでオススメ!)

専門用語が多すぎる、内容が難しすぎるというドキュメントは、依頼する用として後回しにしましょう。自分でできる作業とできない作業を分類して、できない作業に時間を使わないようにすることが効果的に英訳するポイントです。

シラバスを英訳する時の注意点

翻訳を依頼した人からサインをもらう

英訳はThird Party(第3者)に依頼して作成することが求められるため、仮にすべてのドキュメントを自力で英訳できたとしてもサインを依頼する必要がある点に注意してください。

サインに決まったフォーマットはありません。以下の様式を参考にして、依頼した人に空欄部分を書いてもらうようにしましょう:

  • I (翻訳者の名前) certify that I am fluent (conversant) in English and Japanese Language and that these documents are accurate translations of the attached documents entitled (あなたが卒業した大学名) university nursing curriculum 2023.
  • Print Name: (翻訳者の名前)
  • Signature: (翻訳者のサイン)
  • Date: (日付)

外部機関に公証(Notary)を依頼する

看護協会に提出する書類の場合、公証(Notary)が必要になります。公証は一般的な翻訳企業やフリーの翻訳家の方が発行できないので行政書士に依頼する必要があります。

国際法務事務所や行政書士事務所で対応してくれます。

内容に不備・不足がある場合、申請が却下される場合もある

英訳したドキュメントの内容に不備や不足があった場合、申請が却下される可能性があります。特に多いのは、

  • 規定の学習要件を満たしていない
  • 講義・実習数(時間)などが確認できない

の2点です。

規定の要件を満たしていない場合、必要なシラバスを見逃している場合と、必要な科目を履修できていないという2つの可能性があります。後者の場合は、専門学校などに通って要件を満たす必要があるので注意してください。

一番多いのは講義や実習の回数(時間)を載せていないという状態です。細かい部分かと思うかもしれませんが、重要なので見落とさないようにしましょう。

まとめ

シラバスの英訳は一見すると非常に大変そうですが、必要な情報を分類して重要な部分にだけ焦点を当てると費用も時間も削減することができてオススメです。

特にオススメなのは、翻訳ツールやスペルチェッカーだけでなくCHAT GPTのようなAIツールを活用すること。翻訳ツールで生成された英語の文章を入力して「Rewrite it in correct English.」のような指示を出すと、より適切で自然な表現に書き換えてくれます。

日本語での精度はまだイマイチとされているCHAT GPTですが、英語文章の添削などは非常に優秀。時代に合わせて使えるツールは使い込んで、できるだけ時間とお金を節約して夢を掴んでいきましょう。頑張ってください!

現場からは以上です。

Nursing Oversea

「海外で看護師として働く」を夢じゃなく、実際に実現するために必要な情報をまとめているプラットフォーム。

海外に踏み出す一歩を後押しするために、本当に必要な情報を共有していきます。

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