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ニュージーランドでHCA(介護士)になる方法を説明

ニュージーランド(以下「NZ」)は、介護の経験がなくても永住権を目指せる、数少ない国の一つです。

NZでは、介護士のことを Health Care Assistant(HCA) と呼びます(通称「エイチシーエー」)。

この記事では、NZでHCAとして働くにはどうすればいいのかを、わかりやすくご紹介します

ニュージーランドでHCA(介護士)になる

結論から言うと、NZでHCAとして働くのに資格は必須ではありません

就職先を自力で見つけられれば、資格がなくても働けます。実際、コロナ期など介護士が不足していた時期には、日本にいながらNZの介護職に就いた方もいました。

しかし、2025年現在は状況が変わっています。介護未経験者や、NZ国内で資格を取っていない方は、実際のところ雇用主に敬遠されがちです。

2022年以降、NZで介護職から永住権が取れることが広まり、世界中から人が集まっています。現在は、求人数に対して応募者が多い状態なのです。

現実的に、NZで介護士として働くには、次のステップが必要です:

  1. IELTS OA5.5を取得する
  2. 現地の介護専門コースに通う
  3. 卒業までに雇用主をみつける

それぞれのステップを詳しく見ていきましょう:

IELTS OA5.5を取得する

まずは、IELTSでオーバーオール5.5(表記はOA 5.5)を目指して英語を勉強しましょう。なぜなら、NZの介護コースに入学するには、

  • 「IELTSのスコア」
  • 「高校の卒業証明書」

の2つが必要だからです。

IELTSは、世界中で受けられている英語試験のひとつです。日本国内でも受験でき、たとえば新宿ではほぼ毎日試験が行われています。

リーディング・リスニング・スピーキング・ライティングの4セクションで構成されており、それぞれのスコアが、0〜9.0のバンドスコアで、0.5刻みで評価されます。

多くの学校で、入学条件はIELTS OA5.5です。学校によっては、各セクションも5.0以上必要などの条件がつくこともあります。

イメージしやすく言うと、IELTS OA5.5は英検準一級と同じくらいのレベルです。

リーディングとリスニングは、半分ほど正解できればスコア5.5です。細かく理解できなくても、ざっくり内容がつかめれば取得できるスコアです。

スピーキングは「短く話し切る」ことを目標にしましょう。

質問:
“Do you like animals?”

回答:
“Yes, I like animals. In fact, I have three dogs at home.”

これぐらいの回答ができれば、多少、流暢性や発音の精度に欠けていても、スコア5.5には到達します。

ライティングは時間内に文字数を満たせることを優先して練習をすると良いです。

IELTS5.5を取得するための詳しい学習方法は、こちらの記事を参照にしてください。

NZの介護専門コースに通う

IELTSで必要なスコアが取得できたら、NZの介護専門コースにアプライをします。ここで難しいのは、どのLevelのコースを受講すべきかということです。

NZでは、すべての資格がNZQF(ニュージーランド資格フレームワーク)という共通の基準に沿って、Level 1〜10までの段階で分類されています。数字が大きくなるほど、内容が高度になります。

NZにおける介護の資格は、大きく分けてLevel 3からLevel 5まであります。

  • Level 3「Certificate(基礎課程修了証)」
    – 対象は介護未経験者
  • Level 4「Certificate(基礎課程修了証)」
    – 対象は介護未経験者and/or経験者
  • Level 5「Diploma(専門課程修了証)」
    – 対象は介護経験者

介護未経験の方は、まずLevel 3またはLevel 4のコースからスタートする必要があります。経験者の方は、Level 4または Level 5のコースを受講します。

介護士として永住権を取得するためには、Level 4のコースを終えておく必要があることを覚えておいてください。また、看護師の方は経験者扱いになります。

学校は数多くありますが、私のオススメは以下の2校です。

  1. NZMA – 未経験者がLevel 4からスタート可
  2. AGI – NZで唯一のLevel 5コース

オススメする理由ですが、まずNZMAは、Level 3と4のレベルのコースも提供している数少ない学校の一つです。そして、AGIはNZで唯一のLevel 5コースを用意している学校だからです。

学校の詳細は、上記学校名の青字リンクをクリックしていただけると確認いただけます。

卒業までに雇用主をみつける

最後に、学校を卒業するまでに雇用主を見つけます。

介護専門コースを卒業しても、就職先を確保しない限りニュージーランドに滞在することはできません

介護専門コースを修了しても卒業ビザ(Post Studey Work Visa「PSWV」)は申請ができないため、通常の就労ビザ(Accredited Employer Work Visa「AEWV」 )の申請が必要です。

AEWVを申請するには、雇用主のビザサポートが必要です。と聞くと不安になるかもしれませんが、安心してください。

ほとんどの方は、学校の実習先にそのまま就職します。永住権まで考えている人は以下の2点に必ず注意してください。

  1. 雇用主が Accredited Employerである
  2. 時給が$28.25以上である

まず一つ目は、就職先の雇用主が、NZ移民局による「認定雇用主 (Accredited Employer)」であることです。下記の移民局のサイトから確認が可能です。

https://www.immigration.govt.nz/work/requirements-for-work-visas/approved-employers/accredited-employer-list/?utm_source=chatgpt.com

次に二つ目は、時給が$28.25であることです。介護士は、時給$28.25でAEWVを5年間取得することができ、永住権申請も時給$28.25で申請できる仕組みです。

ちなみに、永住権が取得できる職業リストは、「Green List」と呼ばれるNZ政府サイトに掲載されています。しかし、同サイト内で検索をかけても、HCAは含まれていません

実は、Care Workforce Work to Residence Visa(介護職向け・就労から永住権へのビザ)という特別なビザ制度が設けられており、こちらのルートを通じて永住権の申請が可能なのです。

このビザでは、2年間フルタイムで介護職として働くことなどを条件に、永住権の申請が認められます

単純化すると、「IELTSスコア取得→学校に通う→2年働く」で永住権の取得が可能です。

最後に

ニュージーランドでHCAになる方法は理解できましたか。

日本で介護士や看護師として働かれていた方はもちろん、キャリアチェンジを考えられている人にもオススメの選択肢です。

決して楽な道ではありませんが、覚悟をもって挑めば、介護士として永住権を目指せる貴重なルートです。だからこそ、挑戦する価値があります。

最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。

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Luke

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