シンガポールで看護師として働く:給料・労働条件・ボーナスの全貌
近年より良い労働環境を求めて、海外で働かれる看護師の方が増えています。
その中でも、新しい選択肢としてシンガポールが注目を浴びています。
日本人看護師がシンガポールで働く選択肢は限られていましたが、シンガポール政府の方針により道が開かれ始めています。
この記事では、シンガポールで働く看護師の給料と労働条件を紹介します。
Index
看護師の給料と労働条件
シンガポールで正看護師として働く場合、以下の2点を満たす必要があります。
- 4年制の大学を出ていること
- 一年以上の病院勤務経験
その上で、指定の審査に合格をした方が、就労許可証に当たるS Passビザの申請が可能です。
シンガポールで看護師として働くための方法については以下の記事を参照にしてください:
給料と労働条件は、働く病院によって大きく異なります。詳しく見ていきましょう。
シンガポールの大規模病院
まずは、シンガポール政府直下の大規模病院の給料と労働条件です。
大規模病院には、Singapore General HospitalやTan Tock Seng Hospitalなどがあります。これらの病院の待遇は以下です。
基本給 | 3,000SGD/月 |
残業代 | 基本給の1.5倍/hour |
住居補助 | 無料コンドor 500SGD支給 |
有給休暇 | 21日/年 |
病欠休暇 | 10日/年 |
労災 | 有 |
基本給は、3,000SGD/月ですので、日本円では33万円ほどです。これは週あたり44時間の労働をベースとしています。夜勤は週一程度であります。
44時間を超えた労働時間に対しては、時給換算で1.5倍の額が支払われます。残業時間は月により異なりますが、おおよその場合、残業込みで3,500-4,000SGDの支給になることが多いようです。これは日本円にすると39万円-45万円ほどです。
シンガポールの物価を考えると、決して高い給料とは言えません。しかし、外国人看護師に対しては住居手当があります。シンガポール政府のコンドに住む場合は、なんと無料で滞在が可能です。
コンドではなく、ご自身でアパートを借りることも可能です。その場合は、月額500SGDが補助されます。
大規模病院で働く場合は、有給や病欠なども現地の人と同様に取得が可能です。また労災もありますので、安心ですね。
住居が無料で、月に40万円程度の収入を得られることを考慮すると、悪くはないかもしれません。
ボーナスと特別手当
上記に加えて、ボーナスと政府からの特別手当が支給されます。ボーナスに関しては以下のように表記されています。
- 給与1か月分
- 2年勤務後の賞与
- 管理者判断で➕0.5ヶ月分
毎年確実に支給されるのが、給料1か月分のボーナスです。また、S passビザの切れ目に当たる2年勤務ごとに賞与が与えられますが、こちらの金額は不明確です。
2024年より導入された「Angel Scheme」と呼ばれる政府手当にあたるボーナスも支給されます。4-6年勤務ごとに20,000-30,000SGDの賞与が与えられ、20年で最大100,000SGDと大きな額になっています。
Angel Schemeは日本人看護師も支給の対象ですので、長期的に働く人などは期待ができるでしょう。
日系クリニック
次に日系のクリニックに関して見ていきましょう。日系の場合は私営になるため、条件はクリニックによって大きく変わります。
一般的な給料は、3,500-4,000SGD程度であることが多いです。一見、シンガポール政府直下の大規模病院より給与がよく見えるのですが、落とし穴があります。
日系クリニックの場合は、以下のような求人が大半です:
- ボーナスがない
- 有給休暇数が少ない
- 住居手当はない
ボーナスや有給休暇は妥協できても、家賃の高いシンガポールで住居手当がないのはキツイです。
これらの求人は、何らかの事情でシンガポールに住まれている看護師の方を対象にしています。仕事内容も看護助手としてのものになるため、キャリアを追求する人には物足りないかもしれません。
最後に
以上が、シンガポールで働く看護師の給料と労働条件を紹介でした。
外国人看護師を対象にした給料は、S passビザの最低給与が水準として設定されています。したがって、働く病院によりより大きく変わることはありません。
一方の労働条件に関しては、割り当てられる病院や部署によって異なります。希望の部署がある場合などは、あらかじめ要求することも重要です。
以上、参考になりますと幸いです。
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最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。
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