カナダの看護師の年収は?各都市ごとの平均年収を紹介
「海外で働くならカナダがいい!」
こんなご相談を良く受けます。アメリカとの物理的な距離の近さや、都会と自然との絶妙なバランスで非常に人気なカナダ。看護師になるハードル的にも、勤務先の一つとして候補に挙がりやすいです。
今回は、そんなカナダで看護師として働いた時の年収についてまとめていきます。
Index
カナダの看護師の平均年収は?
カナダの看護師の年収は、基本的に勤続年数によって変わります。
なお、下記の数字はあくまで平均的な数値であり、地域や勤務先によって差が出ることを留意してください:
勤続年数 | 年収(カナダドル) |
0~2年 | 約60,000CAD(約620万円) |
2~5年 | 約70,000CAD(約730万円) |
5年以上 | 約80,000CAD(約840万円) |
経験年数が増えるにつれて年収が増加する傾向にあります。経験が浅い頃は学ぶべきことが多く、専門性が高まるにつれて評価され、給与に反映されていきます。
また、地域によっても看護師の年収は変動します。一般的に、大都市地域では生活費が高い反面、看護師の給与も比較的高い傾向にあります。
そのため、カナダで看護師を目指す場合、多くの人がバンクーバーかトロントのいずれかの都市で就職します。
地域による年収の違い
仮に勤続年数が5年以上として、各州における年収の平均値を比較してみました:
- オンタリオ州: $108,000
- ブリティッシュコロンビア州:$104,000
- アルベルタ州:$103,000
- ヌナブト準州:$99,400
- マニトバ州: $97,500
- ノースウエスト準州: $93,700
- ニューブランズウィック州: $93,600
- ニューファンドランド・ラブラドール州:$92,500
- ノバスコシア州:$89,100
- プリンスエドワードアイランド州:$84,200
カナダで最も平均給与が高い州はトロントがあるオンタリオ州で、108,000カナダドル(約1,050万円)です。
続いて勤務先として人気のバンクーバーは106,530ドル(約1,020万円)と同程度の水準です。
カナダで看護師として働くということ
カナダでの看護師の役割は非常に幅広く、病院でのケア、在宅ケア、健康教育など多岐に渡ります。
また、専門職としての看護師は、病状の管理や患者のケアプランの作成など、患者の治療に深く関与します。患者の身体的なケアだけでなく、精神的なケアにも注力しています。
勤続年数が上がるほど、正看護師(Registered Nurse)として責任も増えていきます。カナダでは正看護師は医者と同じくらい現場での意思決定権があります。
責任重大ですが、その分やりがいがあります。
カナダで看護師てして働く時に気をつけたいポイント
カナダの医療現場は多文化で多様性に富んでいます。
宗教的にNGな行為や文化的に嫌悪されてしまう言動があるので、その点には特に気をつける必要があります。
最低限の英語力が必要なのはもちろんですが、上記のような文化的な背景を理解した状態でのコミュニケーション力。柔軟性を身につけていくことが求められます。
カナダの看護師として働くメリットとデメリット
最後に、カナダの看護師として働くメリットとデメリットについてです:
メリット
- 職業としての尊厳:カナダ社会において、看護師は高く評価される職業です。
- 安定した収入:一定の経験年数を持つ看護師は安定した年収を得られます。
- 多文化社会での経験:多様な文化背景を持つ人々とのコミュニケーションを通じて、広い視野を得ることができます。
カナダの看護師は日本よりも立場が上で、社会的なステータスが高いことが特徴です。上述の通り仕事上の責任も多く、日本で勤務するよりも成長機会があるでしょう。
デメリット
- 精神的ストレス:患者の病状や生死に直面することからくる精神的ストレスがあります。
- シフト勤務:24時間体制の医療現場では夜勤や休日勤務が必要となります。
- 資格取得の難易度:一定の教育課程と厳格な試験を経る必要があります。
デメリットは、日本の看護師とそこまで変わりません。
一番ネックになるのはRegistered Nurseとして登録するための資格試験の難しさです。仮にゼロから英語学習を始める場合、2〜3年程度は準備にかかることを覚悟しておきましょう。(難しすぎる場合は、看護専門学校に通って試験を免除してもらうのがおすすめです)
まとめ
カナダの看護師についてこれ以上の情報を探求する場合、自分の価値観やライフスタイルに最も合う選択肢を選ぶことが重要です。各自が最良の選択をするために、ここで提供した情報が参考になれば幸いです。
カナダで看護師として働くことは、多くの挑戦と報酬を伴う職業選択です。看護師は専門職として高く評価され、安定した年収を得ることができます。しかし、それは精神的なストレスやシフト勤務といったデメリットも伴います。それでも、多文化社会で看護師として働く経験は、貴重な人間経験となり、自身の成長につながるでしょう。
参考資料
This Post Has 0 Comments