
海外の看護師国家試験「NCLEX」とは
海外で看護師として働きたいと思っている場合、NCLEXは避けて通れない道です。この記事では、NCLEXとは何か、試験内容や受験方法、そして対策方法について詳しく解説していきます。
Index
NCLEXとは
NCLEXとは、全米看護師試験(National Council Licensure Examination)の略で、正看護師としての資格を取得するための国家試験です。
アメリカ以外の国でも正看護師(Registered Nurse)として登録するために必要な試験です。受験するためには各国の看護協会に申請し、その内容が受理されると受験資格を取得することができます。
IELTSやOETといった資格試験とは別で、医療知識や看護的な実務に関する知識を評価するテストです。
試験はコンピュータ上で行われ、質問の難易度は受験者の答えに応じて毎回変化します。
受験するステップ
NCLEXを受験するためには、まず看護師委員会に登録を申請する必要があります。その後、全米評議会(NCSBN)から受験資格を承認されたら、試験を受けることができます。
ステップは以下の通り:
- 看護師委員会NCSBNへの登録申請
- 全米評議会からの受験資格ATT承認
- 試験日をPearson VUEで予約
- 試験受験
NCLEXは受験まで少し複雑なステップを踏みます。
まず、NCSBN (National Council of State Boards of Nursing) と呼ばれる、看護師委員会のサイト内にある Pearson VUEで登録を行います。
登録後、およそ2週間ほどで届くのが、受験許可証である ATT (Authorization to Test) です。このATTに書かれている Authorization # (承認番号) が、NCLEXの試験日をスケジュールする際に必要になります。
一般的には、ATT発行日から90日(約3か月)以内に受験する必要がある場合が多いですのでご注意ください。
その後、NCLEXの受験日を、PeasonVUE(ピアソンVUE)のサイトから手続きできます。日本では、東京と大阪で受験が可能です。つまり、日本にいながらアメリカの看護師免許の取得が可能だということです。
受験から結果まで
NCLEXの受験から結果までの流れを確認しておきましょう。
個人的には、少しでも緊張を和らげるため、試験日の数週間前に一度会場を訪れる、あるいは前日に会場近くのホテルに泊まることをオススメします。
海外で受けられる場合などは、会場がコミュニティカレッジの教室や、大きなビルの一室だったりして、初めて行くと迷うことも多いです。実際に下見をしておくと、当日の緊張が少しやわらぎ、会場までの移動時間も把握しやすくなります。
受験会場は防音設備が整っており、基本的には外の音が気になりません。一人ひとりのパソコンは壁向きに設置されており、隣の受験者とは仕切りで区切られています。必要であれば耳栓ももらえるので、集中しやすい環境が整っています。
試験日から2日後には、PeasonVUEの「Quick Results」で試験結果を確認できます。ただし、合格した場合でも合格メールは届きません。約3週間後に、自宅へライセンスが郵送されてきます。
NCLEXの試験内容
以下は、NCLEXの基本的な試験情報をまとめたものです:
項目 | 内容 |
設問数 | 最少75問から最大145問程度 |
試験時間 | RN:最大6時間 PN最大5時間 |
受験方法 | コンピュータによる試験(CAT) |
受験料 | $200 |
試験日程 | 一年中受験可能 |
受験回数制限 | 一般的にはなし |
NCLEXはコンピュータ試験なので、受験資格さえ取得できればいつでも受験することが可能です。
受験者の能力を正確に推定できた時点でテストが終了します。そのため、試験時間や設問数に差が生まれるのです。
75問程度で「合格レベルに十分達している」または「合格レベルに達していない」とコンピューターが判断できると、その時点で終了することもありますし、75問では合否の判定がつかず、より多くのデータが必要と判断された場合は、最長で145問まで出題されます。
一般的には、45日以上の間隔をあければ何度でも再受験が可能とされています。但し、フロリダやペンシルベニアなどの州によっては受験回数に制限があったり、補習が必要になる場合があるので注意が必要です。
NCLEXの準備
既に日本で国家試験を受けている場合、NCLEXの内容はある程度イメージしやすいと思います。
しかし、日本と海外では基準や処置方法が異なるため、事前にしっかりと予習をしておくことが大切です。
IELTSやOETに合格しているので、一定の英語力が身に付いている状態ですが、それでも英語で医療的なコンテキストを理解するのは難しいと思います。必要ならば対策本などを購入して、一通り解いてから受験するようにしましょう。
参考:NCLEX-RN Examination Practice Questions
ただ、英語試験と異なり、基本的には知識のインプットが求めらる試験です。読解力等は特に求められないので、しっかりと知識を一つ一つ積み上げていきましょう。
詳しいNCLEXの対策方法については、以下の記事を参考にしてください。
まとめ
NCLEXは、看護師としてのキャリアを積むために通過しなければならない大きなハードルです。
しかし、NCLEXを受験する段階まで努力をしてこれた人ならば絶対に乗り越えられる試験です。正直、IELTSやOETの方が全然難しいので、これまでの自分の努力を信じて取り組んでみてください。
これから「海外で看護師として働きたい」という人は、今後のプランの見通しとして「こんな試験があるんだな」と覚えておいてください。
参考文献
[…] 看護の知識試験というと、アメリカ初のNCLEXなどを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、SNB Examの方が難易度は低いとのことです。 […]
[…] この2つの州では、NCLEX-RNに合格さえすれば、ライセンス登録をし就職活動をすることができます。 […]
[…] 海外の看護師国家試験「NCLEX」とは […]