オーストラリアで正看護師登録するためのIELTS基準と対策を紹介
オーストラリアで正看護師登録(RN)をするためには、英語力の証明が必要です。
英語力については、オーストラリアの医療従事者登録・審査機関AHPRAが具体的な英語試験の数値を定めています。
その代表的な英語試験がIELTSです。
日本では英検やTOEICが有名ですが、実は世界で最も受験されている英語試験はIELTSです。
IELTSの設問の難易度は、英検1級のそれより少し難しい程度です。
この記事では、オーストラリアで正看護師登録するためのIELTS基準とその対策方法を紹介します。
それでは、詳しく見ていきましょう。
Index
オーストラリアで正看護師登録するためのIELTSと対策
必要なスコア基準
オーストラリアの正看護師登録に必要な、IELTSのスコア基準は、オーバーオール7.0(各セクション7.0以上)です。
IELTSは、9.0点満点の0.5点刻みの試験で、4つのセクションから成り立っています。
- リーディング
- リスニング
- スピーキング
- ライティング
4つの全てのセクションで、7.0点以上を取る必要があります。
ただし、1回の試験で全セクション7.0以上を取る必要はありません。
半年間で、2回のテストの合算が各セクション7.0以上を満たしていると大丈夫です。ただし、スコア6.5未満のセクションが1つでもあると認められません。
例えば、
1回目:OA7.0(R7, L7, W6.5, S7)
2回目:OA7.0(R7, L7, W7.0, S6.5)
は大丈夫ですが
1回目:OA7.0(R7, L7, W6.5, S7)
2回目:OA7.0(R7, L7, W7.0, S6.0)
は認められないということです。
IELTS 7.0のレベル
次に、IELTS 7.0のレベルを確認しましょう。
日本人学習者にとって想像がしやすい、英検を例にとって比較をしましょう。
オーバーオールスコア7.0を取るのであれば、英検1級に合格できる程度の力で十分です。
しかし、オーストラリアの看護登録で必要な各セクション7.0以上は別次元の難易度です。
特に、日本人学習者にとっては、スピーキングとライティングでスコア7.0を取るのは至難の技です。
英検一級に合格をした方でも、スピーキングとライティングはスコア6.0からのスタートになることが多いことを考えると、その難易度が伝わるのではないでしょうか。
また、スピーキングとライディングを、スコア6.0から7.0に上げるためには1-2年以上かかることがほとんどです。
まずはIELTS 6.0を目指そう
実は、看護登録をするための英語試験の選択肢は、IELTS以外にも3つあります。
その他の英語試験についての詳細は、こちらのブログをご参照ください。
どのテストで合格を目指すにしろ、最初はIELTSから学習をスタートすることをオススメします。
英語の基礎固めをするのに良質なトピックが多いためです。教材やサービスも、その他の英語試験とは比較にならないほど充実しています。
そのIELTS対策としては、まずはスコア6.0を目指すことをオススメします。
スコア6.0に到達した時点で、その他の英語試験に変更することを考慮してみると良いでしょう。
重複しますが、IELTSはスコア6.0から7.0で停滞してしまう人が非常に多い試験です。
本当にそこに時間を割く必要があるか考えるべきでしょう。
その他の英語試験であれば、相性が良い場合などは3ヶ月から半年程度で、スコアメイクができる可能性があります。
リーディングとリスニング
リーディングとリスニングに関しては、一文ずつちゃんと理解することが重要です。
感覚で読んだり、聞いたりすることをやめるということです。
なんとなくわかる. . .
といったような考え方では、IELTSはスコアが停滞してしまうテストです。
中高で習う英語に理解不足がある場合などは、そもそもIELTSは対策が困難です。
書店に行って、単語と英文法書を手に取ってください。
最初の目標としては、英検2級を目指すと良いでしょう。
その上で、IELTSの単語帳と、少し難しめの英文解釈書に取り組んでみてください。
IELTSの英文は、非常に難解かつ長い文章が多いです。
英文解釈をきちんとマスターしておくことで、前から意味の塊をきちんと取れるようになります。
リスニングに関しては、いきなり公式問題集を解くのは難しいと思います。
IELTSテストセンターの一つ、British Councilのリスニング教材がオススメです。レベル別に問題が作られているためです。
自分のレベルにあったところから、1文ずつ丁寧にディクテーションを行ってみてください。
ディクテーションを地道に行っていくことが、リスニングのスコアアップには不可欠です。
ディクテーションスキルが上達すれば、音の聞き分けと、記憶できる音源の幅が広がるためです。
騙されたと思って是非トライしてみてください!
スピーキングとライティング
最後に、スピーキングとライティングの対策についてです。
最初のステップとしては、たくさん話せる・書けるを目指してみてください。
英語のエラーは気にせずに、英文を量産するというものです。
瞬発力を持って英語を話せたり、書けることは、それ自体が大きなスキルです。
中にはアウトプットが苦手な人もいると思います。
そういった方は、短い文章からチャレンジしてみてください。
- I live in Kyoto.
- Kyoto was the capital city of Japan.
- I have been living in Kyoto for 5 years.
イメージとしてはこんな感じです。
これなら、できる気がしませんか?
まずは、主部と述部が1つだけ入った文章を、早くアウトプットできるように練習します。
その上で、主部と述語が2つ以上含む「複文」と呼ばれる長い文章に移行します。
複文を作るためには「接続詞、関係詞、仮定法」の3つの文法単元を使いこなせるようになる必要があります。
複文を上手に回答に盛り込めるようになると、IELTSのライティングとスピーキングではスコア6.0が出やすくなります。
まずは、短く早く、それができて初めて、長く早くです。
最後に
オーストラリアで正看護師登録するためのIELTS基準と対策は理解できましたか?
IELTSは、4セクションから成り立っているため、対策が大変ですね。
働いている方などは、4セクションを同時に対策するのは現実的に難しいかと思います。
そんな人は、まずはリーディングとリスニングを安定してスコア6.0にのせることに集中してください。
リーディングとリスニングは、自分一人でもスコアを上げやすいです。
精神論は語りたくありませんが、方向性さえ間違わなければ、根性でスコアが上がるセクションです。
また、リーディングとリスニングはインプットスキルです。
インプットスキルが苦手な場合に、スピーキングやライティングなどのアウトプットスキルは上達しづらいです。
リーディングとリスニング力がある方は、比較的短期間でスピーキングとライティングはスコアを上げることが可能です。
スピーキングとライティングはより技術的なセクションだからです。
スコア6.0は、諦めなければ必ず誰でも取れます。
頑張りましょう!
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