海外の看護師国家試験「NCLEX」とは
海外で看護師として働きたいと思っている場合、NCLEXは避けて通れない道です。この記事では、NCLEXとは何か、試験内容や受験方法、そして対策方法について詳しく解説していきます。
Index
NCLEXとは
NCLEXとは、全米看護師試験(National Council Licensure Examination)の略で、正看護師としての資格を取得するための国家試験です。
アメリカ以外の国でも正看護師(Registered Nurse)として登録するために必要な試験です。受験するためには各国の看護協会に申請し、その内容が受理されると受験資格を取得することができます。
IELTSやOETといった資格試験とは別で、医療知識や看護的な実務に関する知識を評価するテストです。
試験はコンピュータ上で行われ、質問の難易度は受験者の答えに応じて毎回変化します。
NCLEXを受験するステップ
NCLEXを受験するためには、まず看護師委員会に登録を申請する必要があります。その後、全米評議会(NCSBN)から受験資格を承認されたら、試験を受けることができます。
ステップは以下の通り:
- 看護師委員会への登録申請
- 全米評議会からの受験資格承認
- 試験日の予約
- 試験受験
看護師委員会への登録申請のためには、一般的に英語力の証明が必要になります。
なので「海外で看護師として働きたい」と思った段階で、IELTSやOETといった英語試験の対策を始め、看護協会の要件を満たすことができた段階からNCLEXの対策を始めるのが一般的な流れです。
NCLEXの試験内容
以下は、NCLEXの基本的な試験情報をまとめたものです:
項目 | 内容 |
試験内容 | ・患者ケア ・病状管理 ・薬物治療など |
試験時間 | RN:最大6時間 PN最大5時間 |
受験方法 | コンピュータによる試験(CAT) |
受験料 | $200 |
試験日程 | 一年中受験可能 |
NCLEXはコンピュータ試験なので、受験資格さえ取得できればいつでも受験することが可能です。
但し、受験回数に制限がある場合があるので注意。「何回も受ければいいっか!」だと、受験資格がなくなってしまったり、追加料金を支払う必要があるので気を付けてください。
NCLEXの対策方法
既に日本で国家試験を受けている場合、NCLEXの内容はある程度イメージしやすいと思います。
しかし、日本と海外では基準や処置方法が異なるため、事前にしっかりと予習をしておくことが大切です。
IELTSやOETに合格しているので、一定の英語力が身に付いている状態ですが、それでも英語で医療的なコンテキストを理解するのは難しいと思います。必要ならば対策本などを購入して、一通り解いてから受験するようにしましょう。
参考:NCLEX-RN Examination Practice Questions
ただ、英語試験と異なり、基本的には知識のインプットが求めらる試験です。読解力等は特に求められないので、しっかりと知識を一つ一つ積み上げていきましょう。
まとめ
NCLEXは、看護師としてのキャリアを積むために通過しなければならない大きなハードルです。
しかし、NCLEXを受験する段階まで努力をしてこれた人ならば絶対に乗り越えられる試験です。正直、IELTSやOETの方が全然難しいので、これまでの自分の努力を信じて取り組んでみてください。
これから「海外で看護師として働きたい」という人は、今後のプランの見通しとして「こんな試験があるんだな」と覚えておいてください。
参考文献
[…] 看護の知識試験というと、アメリカ初のNCLEXなどを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、SNB Examの方が難易度は低いとのことです。 […]
[…] この2つの州では、NCLEX-RNに合格さえすれば、ライセンス登録をし就職活動をすることができます。 […]