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イギリスで看護師になる方法

イギリスで看護師として働く方法

イギリスで正看護師になるために必要なプロセスをまとめました。

イギリスで正看護師になる方法

イギリスで看護師として働くためには、以下の5つのステップが必要になります:

  1. 英語資格の取得
  2. NMCで申請手続き*
  3. CBT受験
  4. OSCE受験

まず大前提として、イギリスで看護師として働くためには2つの条件があります。1つ目は「3年の看護教育を終えている」こと。2つ目は「学士号を取得している」(4年生の大学卒であること)です。

もし、短大・専門卒の場合や看護師免許を持っていない場合は「通信大学で学位を取得」するか「指定のプログラム過程を修了」することで前提条件をクリアすることができます。

「将来イギリスで働きたい…」

そんな想いを持っている方は、自分が前提条件を満たしているかを必ず確認してください。もし、みたせていなかった場合は、英語学習と並行して長期的にキャリアプランを組んでいきましょう。

1. 英語資格の取得

イギリスの看護師協会Nursing & Midwifery Council(以下「NMC」)に看護師として登録するためには、先ほど紹介した「実務経験」と「学士号」に加えてもう一つ条件があります。それが英語力の証明です。

証明のために求められる英語資格は、以下のいずれかの試験です:

  1. IELTS(L7.0・R7.0・W6.5・S7.0)
  2. OET(L350・R350・W300・S350)

IELTSは、海外進学などで必要になる世界基準の英語学力試験です。ペーパー試験とコンピュータ試験の二種類の受験方法があります。スピーキング試験が対面形式なことが特徴です。

OETは医療現場に特化した英語学力試験です。日本では東京(コンピュータ試験のみ)と大阪の2会場でしか受験することができませんが、IELTSと比べると出題トピックが医療に限定されるので背景知識を活用することができます。

いずれの試験も、試験結果2回分を合わせて基準に達していれば大丈夫です。

どちらがオススメ?

2つのテストのメリットとデメリットを比較してみましょう。

テストIELTSOET
受験料25,380円587AUD(約6万円)
試験日程基本的に毎週実施月2回
受験会場北海道・関東地域・中部・関西・中国・九州・沖縄東京(コンピュータのみ)・大阪
メリット– 教材が豊富で対策がしやすい- 受験しやすい– 医療語彙を学習できる- 出題トピックが医療領域のみ
デメリット– トピックが幅広い– 受験しにくい- 教材が手に入りにくい
ウェブサイトhttps://www.eiken.or.jp/ielts/https://oet.com/

試験会場や受験料など受験のしやすさは、IELTSの方が圧倒的に勝っています。一方OETは、受験はしにくいものの試験内容が医療に特化しているので将来のキャリア的に有用性が高いです。

正直なところ、難易度に関しては大きな差はありません。しかし、OETの方が後に控えているCBTやOSCEと関連性が高いことから役に立つ可能性が高いです。

但し、OETを対策する場合は教材が限られていることに注意してください。仮にゼロから英語学習を始める場合は、いきなりOETの教材に手を出すのではなくIELTSやTOEFLなど教材が手に入りやすいテストを中心に基礎英語力を伸ばしていくと良いと思います。

2. NMCで申請手続き

英語資格の取得ができたら、NMCで手続きを開始します。NMCの「Begin your application」でアカウントを作成後、以下の書類を提出していきます:

  1. パスポート
  2. 看護師免許
  3. 健康に関する質問
  4. 人柄に関する質問
  5. 英語資格(IELTS or OET)
  6. 登録料(153ユーロ)

看護師免許は、原本と翻訳版の2種類を提出する必要があります。また、厚生労働省のサインも必要になる点に注意しましょう。

同様に提出する英語資格(IELTS又はOET)は有効期間が2年と定められています。登録申請に2年以上かかってしまった場合は、また最初から英語資格を取る羽目になるので注意が必要です。

3. CBT受験

英語資格の提出が終わると、Computer Based Test(以下「CBT」)を受験することができるようになります。CBTは、医療知識を評価するコンピュータ試験です。4択問題を115問、約3時間かけて解いていきます。

ここまでIELTS(もしくはOET)対策をしてきているので、英語に関して大きな問題はないと思います。ただ医療系の語彙や表現に関しては再度インプットしておくことをオススメします。

対策教材は少なく以下の2点が主流です:

  1. The Royal Marsden Manual of Clinical Nursing Procedures Student Edition
  2. The NMC CBT exam is the 1st step to nursing in the UK 

問題は基本的には日本で学んだ知識をベースに回答することができます。ただ、日本ではあまり親しまれていない処方薬などは出るので注意してください。

4. OSCE受験

最後はObjective Structured Clinical Examination(以下「OSCE」)の受験です。OSCEは実技試験で、臨床に関わる知識や態度をシミュレーション形式で評価します。

テストはイギリスでしか実施されていないため、受験のためには実際に現地に行ってから受験する必要があります。

受験会場は以下の5大学です:

  1. Oxford Brookes University
  2. University of Northampton
  3. Ulster University
  4. Northumbria University
  5. Leeds Teaching Hospitals NHS Trust

OSCEは受験できる回数に制限があり、3回までは受験することが可能です。3回目で不合格だと再度申請するために6ヶ月の期間を開ける必要があるので注意してください。

受験料はかなり高額で794ユーロ(約13万円)です。受験回数の制限も考えると、できる限り対策を行った状態で受験することをオススメします。

OSCEに合格したら、晴れてイギリスで看護師として正式に登録することが可能になります。ここまで簡単な道のりではありませんが、日本で看護師を続けるのとは全く異なる世界が待っているはず。頑張って対策していきましょう。

まとめ

イギリスで正看護師になるためには、英語資格(IELTS or OET)に加えてCBTとOSCEに受かる必要があります。仮にゼロから対策を始める場合は、1〜3年程度は見積もって学習をする必要があることを覚悟しておきましょう。

一歩ずつ対策をしていけば必ず目標は達成できます。頑張ってください!

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