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IELTSとOETの違いと対策方法 – 海外で看護師登録を目指す!

アメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリア・ニュージーランド。海外で看護師として働くことを目指した時に、避けられないのが英語力の証明です。

これら主要英語国で働くためには、一般的に「IELTS」又は「OET」という英語力テストで基準点を満たす必要があります。

今回の記事ではこれら2つのテストの大まかな違いとそれぞれの対策方法についてまとめていきます。

海外の看護師登録に必要な「IELTS」と「OET」の違いと対策方法

まずはそれぞれのテストの概要を以下にまとめました:

項目IELTSOET
概要大学入試や移住で用いられる一般的な英語力を評価するテスト医師(看護師)登録で用いられる医療現場における英語力を評価するテスト
試験日毎日月2回程度
受験料28,500円$587AUD
受験会場全国16都市大阪・東京
合格スコア各セクション7.0以上各セクション350点以上
リスニング試験時間:40分
内容:日常生活や大学講義など
試験時間:40分
内容:問診や医療現場でのコミュニケーション・プレゼンテーション
リーディング試験時間:60分
内容:学問分野に関する文章
試験時間:60分
内容:症状に関する文献や医療現場でのコミュニケーションに関する文章
スピーキング試験時間:11〜14分
内容:日常会話やスピーチ・ディスカッション
試験時間:20分
内容:患者と看護師役のロールプレイ
ライティング試験時間:60分
内容:資格資料の要約と意見陳述
試験時間:45分
内容:患者の紹介状や退院概要の作成(レター形式)

最も大きな違いは、IELTSは日常的・学問的な文脈における英語力を評価するテストであるのに対し、OETは医療現場における英語力を評価することに焦点を当てているテストであるということです。

注意する点は、OETは看護師だけでなく、内科医・外科医・歯科医など、他の専門医も共通内容のテストになる(リーディングとリスニングのみ)ので、出題範囲は看護における内容のみではありません。

OETは専門性の高いテストのため、試験日の数が少なく受験料も高く設定されています。

受験のしやすさや対策用参考書の入手しやすさではIELTSに軍配が。将来の英語スキルやNCLEX(海外の看護試験)の対策を考慮するとOETに軍配があるイメージです。

IELTSとOETの難易度

それぞれのテストの難しさを以下にまとめました:

項目IELTSOET
リスニング
リーディング
ライティング
スピーキング

IELTSのリスニングは、OETと比較すると若干簡単です。両テストともディクテーション(聞き取った英語の書き取り)が出題されますが、IELTSの方は専門性が求められずベーシックな内容が中心。リスニング後に回答する時間が設けられている点も取り組みやすいです。

リーディングはOETの方が若干簡単。文章ごとに様々な問題形式が出題されるIELTSとは異なり、OETの問題形式は統一されているので解き方が分かってくればスコアが安定してくるでしょう。

ライティングとスピーキングは、圧倒的にOETが簡単です。内容が多岐にわたるIELTSとは異なり、OETの問題はレター形式とロールプレイで固定されているため、テンプレートやスコアアップのポイントを抑えればスコアが安定しやすいです。

このようにまとめると「じゃあOETの方が楽じゃん!」と感じると思います。

しかし覚えておいて欲しいのは、いずれの試験も非常に難易度の高いテストで、この表は「強いて言うならば。。。」という感じでレベルをまとめているものです。

大切なことは、自身とテストとの相性です。

いずれのテストもゼロから合格を目指すとなると最低でも2〜3年は対策にかかります。(それでも受からないかも。。。)軽く手を出して痛い目を見ないように、しっかりと計画を立てて対策に挑みましょう。

より詳細な比較は以下の記事を参考にして下さい:

IELTSとOETの対策方法

いずれのテスト対策においても、基礎固めが最も重要です。基礎が抜けているとスコアが安定しなかったり、最後の一歩で目標スコアに届かないということが起こりえます。

基礎固めに必要なスキルは、

  1. 語彙力
  2. 精読力
  3. 発音

の3点。

まずは語彙力と精読力の強化として「英検2級〜準1級」あたりを目標に学習してみてください。

なぜならば、英検は使用頻度が高い語彙を中心に問題が作られており、基礎語彙力の定着や精読力の基本を身につけるのに非常に良いテストだからです。単語を覚える時に発音しておくことも忘れずに。

2級〜準1級程度まで取得できれば、英語ニュースなど一般的な内容は理解できるようになるので、まずはこの状態を目指します。

単語のイメージを日本語から英語にシフトする

余談ですが、英検2級程度まで語彙力が身についたら「英単語の意味を日本語で覚える」というプロセスを止めて英語のニュアンスで理解するようにしましょう。

難解な語彙になるほど対応する日本語が難しくなり、そもそも日本語で使い方がわからない言葉なんてものも出てきます。また、文章内で訳す時に覚えた日本語の意味が邪魔して、うまく訳せないなんてことも出てくるからです。

例えば、”exclusively” という単語は「排他的に」という意味があります。しかし、日常的に「排他的に」という言葉を使う機会があまりなく、日本語でもイメージが適切に掴めていないということがあります。

そこで “exclusively” のイメージを英語で簡単にリンクするようにしておく。

“exclusively” の類義語は “only” です。

先ほどの「排他的に」よりも簡単に、そして瞬時に頭の中にイメージができますよね?

こんな感じで語彙の類義表現からイメージを掴む練習をしてみて下さい。理解力がグッと上がると思います!

基礎固めができたら専門性を磨く

話を戻します。基礎固めができたら、それぞれのテスト傾向に合わせて対策を行います。

IELTSの場合、リーディングで出題される設問タイプごとの解き方を理解したり、自分が苦手なトピックに関する語彙を身につけていきます。

ライティングはアカデミックな構成が求められるため、可能であれば担当講師をつけた方が効率が良いと思います。以下の記事も参考になると思います:

OETは医療語彙のインプットに対策をシフトしていきます。

USMLEやNCLEXの教本をベースに基礎知識を増やしていく方法。または、医療文献を読解する過程で語彙を覚えていくと 良いでしょう。

もちろん、この段階から過去問で学習に効果が出てきます。但し、OETの過去問は数が限定されているため無闇に解きすぎて、試験前に解くテストがなくならないように注意しましょう。(解いても身についていなければ全く意味がないので!)

まとめ

以上がIELTSとOETの簡単な違いと対策方法でした。

いずれのテストも、

  • アメリカ
  • カナダ
  • イギリス
  • オーストラリア
  • ニュージーランド

の看護資格を取得する際に基準として設定されているので、自身の現状と相性とマッチしたテストで対策してみて下さい。もし、ご相談があればいつでも連絡して下さい!

「それでもIELTS7.0(OET350)はキツすぎる。。。」

と、思う方もいますよね。(大半がそうだと思います!)

そこで、追加の情報で上記の国とは別に、シンガポールであればIELTS5.5程度で海外看護師として働くことが可能です。IELTS5.5であれば、頑張れば1年以内に取得可能なスコア範囲なので頑張ってみても良いかもしれませんね!

以下に詳しい情報をまとめたので、参考にして下さい:

最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。何かご質問などあればお気軽にご連絡ください。

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